2021年10月掲載
※所属・役職・記載内容等は掲載時期のものです
校友クローズアップ
龍大生の誇りを持って母校の発展に寄与
衆議院議員
宗清 皇一さん
(1994年 文学部卒)
私は1994年(平成6)、文学部文学科英文学専攻の卒業生です。ゼミの指導教授はアメリカ文学の枡田良一先生で、アーサー・ミラーの『セールスマンの死』が卒論のテーマでした。
当時の英文学専攻は1学年で約60名おり、今も2年に1回は同窓会を開いています。また学生時代、2年間はラグビーサークル、そのあとみんなで野球チームを作ってプレーしました。このときの仲間たちとは、今も旅行にいったりして交流しています。
学生時代、ただひとつ後悔しているのは、仏教をもっと深く学んでおくべきだったということです。人間が生きていく「いのち」の根幹を支えてくれるのが仏教です。今になって、学び直しています。
私は龍谷大学を卒業後、3年間ほど民間企業に勤務したあと、あるご縁から地元東大阪の塩川正十郎先生(元財務大臣)の秘書になりました。1997年(平成9)のことです。以来、塩川先生が政界から引退される2003年まで、秘書としてお仕えしてきました。その後、2006年から大阪府議会議員として2期つとめ、平成26年の第47回衆議院議員総選挙・大阪府第13選挙区で自由民主党公認として出馬し、初当選させていただきました。
私はこれまで、塩川先生のもとで多くのことを学びました。「疾風勁草(しつぷうけいそう)」は塩川先生の座右の銘です。どんなに強い風が吹いても、根さえしっかり張っていれば、決して吹き飛ばされることはないという意味ですが、私はこの言葉が大好きです。
私は政治家である前に、一人の人間として常に正直で誠実であることを、常に心がけてきました。今ある課題に正直に向きあうことです。ややもすると選挙目的のための政治をし、問題をさき送りにします。私たちのような若い政治家は、決してやってはいけないことだと思います。私がライフワークの一つとしている教育問題も同じです。
本学の元であります「学寮」の竣工より370年以上、大学令の施行による大学となってから100年近くなると聞いております。先人たちは本学の精神性を学び文化を築いてこられ、社会でいろいろな仕事を通じて社会的信頼を得てこられました。今後とも母校の社会的評価を上げるのには、卒業生の存在が不可欠です。さまざまな分野で卒業生が活躍することで、龍谷大学の名を高めていく――私もその一人として、力を尽くしたいと考えています。(2021年10月)
宗清 皇一(むねきよ・こういち)
1970年、東大阪市生まれ。1994年、文学部文学科英文学専攻を卒業。民間企業を経て1997年に塩川正十郎氏の秘書に。2007年から大阪府議会議員を2期つとめ、2014年に衆議院議員(大阪13区)当選。自由民主党大阪第13選挙区支部長、自由民主党大阪府支部連合会会長、自由民主党・財務金融部会副部会長、自由民主党青年局次長。2020年経済産業大臣政務官兼内閣府大臣政務官、2021年内閣府大臣政務官兼復興大臣政務官に就任。