2013年3月掲載
※所属・役職・記載内容等は掲載時期のものです
校友クローズアップ
過去よりもこれから
どう自分を磨いていくかです
モデル 兼 ヨガインストラクター
遠藤 由香さん
(2010年 文学部卒)
広報誌「龍谷」75号(2013年3月発行)より
遠藤さんがモデル業界の扉を開いたのは大学2年生の時。大阪の街を歩いていたら偶然、パリ・コレクションのモデルのオーディションを受けませんか、とスカウトされたのです。
業界のイロハも知らず、受けるからには絶対受かりたいという、純粋な情熱だけで臨んだ遠藤さんは、素人ながらこのオーディションでただ一人、パリ行きの切符を勝ち取りました。2007年12月26日に青山でオーディションを受け、3週間後にはパリへ。
遠藤さんが出演したのは、エイメリック・フランソワという、当時パリで注目を集めていたオートクチュールの新鋭デザイナーのショー。エイメリック氏は「彼女からはほかの誰よりもショーに出たいという気合いを感じた」と話したそうです。
コレクション当日は文字通り、目の回るような出来事の連続。スタート2時間前に会場変更を知り、慌てて駆けつけると通訳もおらず、英語で受けた説明はさっぱり理解できず、普通なら逃げ出したくなりそうなものですが、プロと並んでこの世界的なショーをこなしたというのだから、遠藤さんの度胸は並ではありません。
パリから帰国した遠藤さんは、本格的にモデルの活動をスタートさせました。美しくランウェイを歩くにはしなやかな足の筋肉が必要です。10センチものハイヒールを履いて2時間歩き続けたり、さらには状況に合わせたポージング、表情など表現力の引き出しも多く持っていなくてはなりません。美しいだけではモデルにはなれないのです。
「1回使ってみてダメだったら二度と声がかかりません。顔も身体も歩き方もしっかり鍛え、その1回を成功させるのがプロです。それができなければどんな輝かしい経歴があっても意味がない。モデルを続けていく上で必要なのは、過去よりもこれからどう自分を磨いていくかです。」
遠藤さんがつらい時などによく思い出す言葉があります。真宗学科の川添先生の“どんな小さなことも全てはつながっているんだよ”という言葉。先生は“ 学生時代にモデルという仕事に出会えたのは本当にすごいことだよ、そのために今までがあったのかもしれないね”と、何度も仰ってくださいました。その言葉が今も背中を押してくれます。
幼稚園の時からダンスを習っていた遠藤さんにとって、幼い頃から舞台に立つ楽しさは体に染み込んだものでした。また高校時代は陸上部に所属し、走り高跳びでインターハイに出場するほどの実力の持ち主ですから、パリ・コレでみせた本番の強さ・集中力は、遠藤さんがそれまでの人生のなかで培ってきたものなのでしょう。そのどれもがつながって今の遠藤さんがいます。
遠藤 由香(えんどう・ゆか)
5歳からジャズダンスを始め12年間音楽とダンスの中で育つ。中学高校と陸上競技部に所属。走高跳でインターハイ出場。20歳でモデルを始め2011 年にパリコレクションに出演。
ファッションモデルとしても活躍中。
2014 年に自分自身の身体の不調改善のため、10代から続けていたYOGAでRYT500を習得。
その後内側からの改善を見直す為アーユルベーダセラピスト資格、フェミニンケア講師資格を習得し、
現在は根本部分から女性の体を整える生活の知識と YOGA を広めるため、全国各地で workshop を開催。
2008年、校友会賞を受賞。