2023年3月掲載
※所属・役職・記載内容等は掲載時期のものです
校友クローズアップ
ピンチの時こそ笑うが勝ち
デンソーエアリービーズ
福留 慧美さん
(2020年 経済学部卒)
校友会報96号(2023年3月発行)より
小学生の時、姉の影響でバレーボールを始めました。中学生まではスパイカーでしたが、身長が低かったため高校からリベロになりました。「身長が高ければスパイカーとして活躍できたかも」と思ったこともありましたが、今は良かったと思っています。リベロは攻撃に参加できない守備専門の難しいポジションですが、自分が目立つよりスパイカーやセッターに活躍してもらえれば良いと考えています。見ている人には分からないようなボールに関わらないところでも、自分が納得のいく働きをしたいと思っています。とはいえ、ブロックフォローで、決まったと思って見下ろしている相手のブロックを拾った時など、相手を見上げて「ヨッシャー!!」と思います(笑)。
龍谷大学で印象に残っている出来事の1つは、キャプテンを経験したことです。同期5人のうちプレイヤーは3人で、私がキャプテンをやらなければならないと思っていましたが、あれこれ考えてばかりで結論を出せずにいました。そんな時、試合の応援に来てくださった3学年上の先輩から「不安があることは分かるが、起きてもいないことで悩んでもいても意味がない」と言われて決意し、自分の言葉で同級生にキャプテンをやることを伝えました。同級生は、私から言うまで「キャプテンをやってとは言わない」と決めていたようです。大学ではなんでも自分たちで決めなければならず、決断することに悩んだこともありましたが、人として成長することができたと思います。キャプテンとはいってもなんでも自分で決めて、なんでもできるわけではありませんので、同級生や後輩にも意見を聞き、みんなでチームを作り上げていきました。
座右の銘は、小学生の時のコーチ(監督の娘さん)がおっしゃった「ピンチの時こそ笑うが勝ち」という言葉です。大学4年生の時に勝てない試合が続きましたが、キャプテンの私がしんどい顔をすると周りに悪影響を及ぼすと思い、笑顔で鼓舞していました。点数は不利でも自分たちのバレーボールをすれば勝てるかもしれません。今もこの言葉を大切にしています。
デンソーエアリービーズを選んだ理由は、バレーボールも私生活もオンオフがあり、みんなが楽しくバレーボールをしていたからです。当面の目標はVリーグファイナル4に残って優勝することですが、オリンピック日本代表の1枠しかないリベロに選ばれるよう、プレーの面でも人間的にも成長していきたいと思います。
福留 慧美(ふくどめ・さとみ)
京都市出身。小学生の時、姉の影響でバレーボールを始める。現在、V.LEAGUE DIVISION1のデンソーエアリービーズでリベロとして活躍。22年バレーボール女子世界選手権日本代表のリベロとして日本のベスト8入りに貢献。