2023年5月掲載
※所属・役職・記載内容等は掲載時期のものです
「おはようございます~。」「今日は膝が痛んでね。」「無理はあきませんよ。」「ほんまですね~。」11時前にはにぎやかな声が聞こえてきます。
「龍谷大学心の講座」は、校友会の京都市支部を中心として、近畿圏の支部、学部同窓会、本部役員の方々の完全ボランティアで運営されています。まるで親戚の集まりのような懐かしい雰囲気が漂う、その空気が引き締まるのは、「本日の心の講座」について全員で確認する時間です。円陣が組まれ、校友会長、支部長、当日のリーダーからひと言ずついただき、全員で資料セット。その後の、おにぎり2つのささやかな昼食タイムは、やはり親戚の集まりのような雰囲気に戻ります。つかの間の団欒を終え、開場の12時に向けてそれぞれが定位置につきます。
常連さんの中には、「こんなにいいお話をただで聴かせていただけるのよ、並ぶことなんてなんてことないわ。ありがたい、ありがたい。」と、かれこれ1時間は並んでくださっている方も…。開場とともに、ボランティアの皆さまと来場者の方々の挨拶と笑顔が交差します。
各界で活躍されている方々をご講師にお迎えする「龍谷大学心の講座」は、分野もテーマも多種多様。仏教関係だけでなく、科学、幼児教育などを専門とされる先生に学び、時には壬生狂言の迫力や優美な中国舞踊に息をのみ、卒業生の落語家の高座に大笑い。入澤学長と同志社大学内藤先生の、「仏教とイスラム」をテーマとする、大学も宗教も超えた貴重なご対談。スポーツ界からは、増田明美さん、元阪神タイガースの桧山さん、舞の海さん。また、池上彰さん、片岡愛之助さん、石井竜也さんなど有名な方々もお越しくださりました。それぞれのお立場からのお話は、大変興味深く感銘を受けるものでした。
ボランティアの皆さまは、どのような講師の方にも同じように感謝と敬意を込めてご対応くださいます。そして、閉会後は、「気を付けてお進みください。」「ありがとうございました。」と、最後のおひとりまでお見送りしてくださいます。マニュアルがあるわけでも何でもないのですが、いつでも龍谷大学校友会運営陣としての自覚と誇りを持って行動してくださる皆さまのおかげで、毎回無事に開催されています。「龍谷大学心の講座」は、ボランティアの皆さまの気持ちで創り上げられていった講演会です。
受講された方々が、講義の前後で何か少しでも心持が変わっていますように…と願いながら、心を込めて運営いただいた9年間。
2023年、またボランティアの皆さまにお手伝いいただき、10年目の「龍谷大学心の講座」が開催されます。