校友KIKOU 大学時代のご縁への感謝と、料理人として人が繋がる大切な場所をご提供できる喜び

2024年3月掲載
※所属・役職・記載内容等は掲載時期のものです

校友KIKOU 田村 尚重さん

田村 尚重 さん

卒業年:2001年、卒業学部:文学部
所属ゼミ:長谷川(岳史)ゼミ

祇園 和食割烹「白川たむら」店主

龍谷大学を卒業して早や30年が経とうとしております。高校生当時の私は、京都の私立高校の野球部に所属し3年間全力で白球を追うような青春時代を過ごしました。他府県の様々な環境から集まった仲間ともっと見聞を広めたい、経験値を上げたいと思い、龍谷大学に入学。高校生活で体験したことのない広大なキャンパスと圧倒的な学生数の多さに戸惑いながらも、楽しくキャンパスライフを過ごしておりました。直ぐに友達もでき、大学生活の視野が広がったのを覚えております。

勉学以外では、高校までの仲間、後輩達の力も借りて、龍谷大学だけでなく他大学からの仲間たちとともに合同野球部サークルチームを結成し、週末には必ず集まって練習試合を楽しみました。日刊スポーツ新聞、ミズノスポーツ主催の全国大学サークル軟式野球大会、関西大会に出場しベスト8まで勝ち上がる事ができ、仲間達と歓喜を共にしたのも懐かしい思い出です。

私は、龍谷大学でのキャンパスライフを通じて、人と人との縁と繋がり、交流、出会いを特に大切に噛み締めておりました。一生の財産となった友人たちとは今でも連絡を取り合い、時には酒を交わしながら昔話に華を咲かせ、生涯の友に出会えた喜びに感謝しております。

私は現在、割烹料理の料理人をさせていただいております。大学を卒業して間もなく、就職活動のご縁から、寮生活のある地元京都にて料理修行とういう道を選びました。元来、物を作る事や人を楽しませる事が好きな性格であった為です。就職して初年度から3年位は本当に必死で、目の回る様な毎日を過ごしました。いきなり包丁など持たせてもらえる訳もなく、ホウキと塵取り、そして雑巾を持って職場を衛生的に保つ為のレクチャーから仕事が始まりました。野菜やお花の扱い方、器の扱い、包丁、鍋の磨き方…お料理に携わるまでの年を要する修行の日々が始まりました。 挨拶、返事、先輩後輩達との協調性のみならず茶道、花道などに通ずる精神論など、様々な事柄について学ぶことができました。

現在は〝おもてなし“を大切にする日本人の心を念頭に置きつつ、日本各地、世界各国からのお客様へ、京料理を丹精こめて作り上げ発信する仕事をさせていただいております。四季、お祝い、仏事、節句等に合わせた京料理のご用意、人と人が繋がる大切な場所のご提供、そしてお料理に対して少しでも興味を持っていただけるよう、日々努力を惜しまず頑張っております。是非とも龍谷大学にご縁のある方々の懐かしいお話をお聞かせ願いたく、ご来店心よりお待ちしております。よろしくお願い申し上げます。